営業が日本の隅々まで行けるか?(2004-03-08(月))


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概要 ▶  前回のSOHOドメインの話は書いた後に読み直すと少し言いたいことが違う様な感じがした。SOHOドメインの雑誌は商売の基本的なことを丁寧に書いてあるから、中小企業・個人企業でなくても有効な雑誌である、とただ単に言いたかっただけだったように思う。 良いデザインをするデザイナーが、高い売り上げを上げるかどうかは、そのデザイン能力とは全く関係がない。良い仕事ができるからといって、効果的な営業ができるかど
 前回のSOHOドメインの話は書いた後に読み直すと少し言いたいことが違う様な感じがした。SOHOドメインの雑誌は商売の基本的なことを丁寧に書いてあるから、中小企業・個人企業でなくても有効な雑誌である、とただ単に言いたかっただけだったように思う。

 良いデザインをするデザイナーが、高い売り上げを上げるかどうかは、そのデザイン能力とは全く関係がない。良い仕事ができるからといって、効果的な営業ができるかどうか、効果的な経営ができるかどうかはまた別の能力だからである。


 お客様がいて初めて売り上げを上げることができるのであるから、最初から営業を全くしないで売り上げが上がるわけがない。また、最初の仕事を次回の仕事に結びつけるためにはどうすればいいのか、というのも戦略的に行っていかないと、お客様はあなたを忘れてしまったりする。

 良い仕事ができるから仕事もどんどん入ってくる…これは夢の話であって、業界紙などで広告を1年間出してみても、タウンページでその業種の企業に100社程度電話かけて「○○というサービスはご存知でしょうか」と聞いても1割(もしくはそれ以下)程度しか知っていない。所詮知らないのである。宣伝広告をしてもこれなのであるから、全く知らせようとしなかったらどうなのかは想像に難くない。

 営業系の方と話すと言われるのが、「営業が日本の隅々まで行けるか?」ということ。北は北海道、南は沖縄まで日本の隅々まで人が行く営業スタイルでカバーできるのか、といえばこれは非常に困難であろう。私のいる業種はタウンページによれば大小合わせて数万社程度の会社がある。ここに営業マンが1社1社行くことになったら一体何人の営業マンが何日かかって行けばいいのか、行くためのコストはどうなのか、と考えただけで頭が痛くなってしまう。

 そうなると、では全国全部を相手にするのは無理なのかということになるが、今のご時世、WEB・メールというとても頼もしいITツールがある。このツールを使えば興味のある人にはどんどん情報を与えて、購入意欲を高めていくことが可能である。マーケティングで言われるAIDMAの原理のIの部分、つまり Interest・興味の部分を効果的に満たしてあげることが可能だ。WEBやメールは従来営業マンが行ってきたことを、その場に行かなくてもある程度は満たすことができる。

 また、 WEBは基本的にプル型のメディアであるため、見る人が見ようと思わない限り情報が提供されないという特性を持っている。押しつけ型の営業スタイルが気に入らないと思っているお客には、このようなメディアでの情報提供は営業マンが実際に行くよりも効果的であることもあろうかと思う。

 WEB やメールで営業マンのできることすべてを満たすことはなかなか難しいだろうが、多くの部分を満たすことができるのではないか。こうしていけば、どうしても営業マンに来て欲しいというところだけ営業マンが行けばよい。こうすることで日本全国すべてを相手にするのが可能になるのではないか。
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