概要 「「K=100は濃い灰色!」「リッチブラックはC90% M90% Y30% K100%」で印刷関係者が騒然」のブログ記事へのネットの反応が色々あったので、検索してピックアップしました。
20130721-印刷・インキのリッチブラックなどへの反応-00


先日書いた「「K=100は濃い灰色!」「リッチブラックはC90% M90% Y30% K100%」で印刷関係者が騒然」というブログ記事に、多く反響を頂き、はてなブックマークは680usersを超え(2013年7月21日現在)、30,000PVを超えたのでかなり驚いています。


有名サイトの記事で「これはちょっと違うのでは…」と思い、書き上げましたが、多くの人に届いて良かったです。


さて、色々反応を頂いているので、ピックアップして取り上げてみます。

反応はYahoo!リアルタイム検索で検索しました。




総インキ量が多いとNG

記事にも書いてあるけど、これは欧米の話し。
印刷業界離れて長いけど、そんな事してたら「巻き込むからやめろ」って現場から突っ返される。

私の現場で黒ベタは、K100M10か、K100C10、K100Y10にしてたおぼえがある。
長沢 啓市 - 記事にも書いてあるけど、これは欧米の話し。...

「巻き込む」というのはインキがキチンと乗らないということだろう。
オフセット印刷ではインキが乾く前に次のインキを乗せていくので(Wet on Wet Printing)、CMYKの総インキ量が高いと、うまくインキが乗らないということがあり、それで印刷の胴(インキを紙に転写するためのもの)が汚れてしまうということだろう。

以下の画像の「トラッピング不良」「逆トラッピング」などの状態では印刷物がキレイに仕上がらない。
20130721-印刷・インキのリッチブラックなどへの反応-01
画像出典:紙の基礎講座 印刷編(2-2) インキ転移不良・画像不良2 - 紙の基礎講座(紙への道)より作成


インキが乾いていれば良いのではと考える方もいるだろうが、生産性を高めるため、Wet on Wet Printingは一般的に行われている。1色ずつ乾かしながら印刷するわけではない。
多色印刷機で2色以上を連続的に印刷する際に、1色印刷した直後、まだそのインキが乾かないうちに、次の色を刷り重ねることをウェットプリンティング(ウェット印刷、wet priting,wet on wet priting)といい、濡れている状態の先刷りインキが後刷りのインキを受け付け、転移することをウェットトラッピング(wet trapping)という。
紙の基礎講座 印刷編(2-2) インキ転移不良・画像不良2 - 紙の基礎講座 - 紙への道


「K100M10か、K100C10、K100Y10」というのは、なぜか。
K100%だけだと、大きな面積にK100%を使用したときに製版上・印刷上のトラブルでK版の印刷に僅かな抜けがあったときに紙色、つまり白になってしまうので、ポスター印刷などでは目立つ事がある(とはいえ近くで見ない印刷物なのでほとんど問題は無いだろうが…)。こうしたトラブルを防ぐために、他のカラーにあらかじめ色を入れておき、ブラックの抜けを気づきづらくする…ということをするわけだ。
私の勤めている会社では最近あまりしなくなったが、確かC30%を加えていたように記憶している。

昔は「墨濃くするならC40%も入れりゃ十分だ」なんて言われてました。またはCM40%とか。

わざわざ入れる理由は、K100%ベタ面だけだと印刷で僅かな紙紛等のゴミでベタ面に白ヌケができた時にものすごく目立つから他の色を入れて目立たなくする=歩留まり向上、というものです…これは今でももちろん、有効な技術です。
K100%はグレー???いいえ、「黒」です。それでもリッチブラックを使うなら…(更新) | やもめも

ただ、ここで言及されている「K100M10か、K100C10、K100Y10」では加えているインキの量が10%と少なめなので、別の理由かもしれない。

自動スミノセという印刷方式(製版方式)の印刷会社ではK100%が、自動的にオーバープリントになる。このため、下地のカラーが出てこない様に他のカラーを加えている可能性がある。
(大雑把に言うと、オーバープリントでは同じカラーが上にあると、下地のカラーは出てこない。上にC10% Y10%があって、下にY90%があってオーバープリントしても、C10% Y90%にはならずにC10% Y10%のママである)


どこの会社の人?

笹川さんて巻かどっかの印刷屋さんだっけか。
長谷川 康昭 - 笹川さんて巻かどっかの印刷屋さんだっけか。...

はい、新潟県五泉市の印刷会社勤務です。→ http://www.ddc.co.jp/index.html


アニメ詳しくないので…


どなたか。


ある意味タイトル詐欺的な



タイトルが煽り気味でタイトルの内容は確かに無かった。


国でインキが違う


世界を知っているわけではないですが、国内でもインキメーカーで異なりますし、用途によっても異なります。
耐光性が強いインキと通常のインキでは色の傾向が異なりますね。(耐光性がある方が濃い印刷に見える記憶があります)


ブラックもいくつかある


Kだけのブラックと、それ以外のブラック。
考えてみたら、リッチブラックはC1% K100%でもリッチブラックと呼ぶのか、何%以上他のカラーが入ったらリッチブラックなのかは議論の余地はありそう。


KにCを加える


K100%+C60%ですか。結構多めの印象。60%入ってくるとかなり青味の強いブラックになってくる。単なるKだけのブラックで薄っぺらいブラックではなく、クールに見えるなどといった効果も狙っていたのでは。
Cなのは理由があるのか興味はある。


正しい情報とは

有名なサイトの情報が正しいとは限らない。

色校すっとばすような案件ではリッチブラックとか使わない方が良いと思う。

(長いお付き合いのある印刷会社さんじゃない限り)
後藤 賢司 - 有名なサイトの情報が正しいとは限らない。 色校すっとばすような案件ではリッチブラックとか使わない方が良いと思う。...

「正しい」については、どこの視点で正しいかが重要。今回の指摘は日本ではちょっと違うのでは、という指摘。
リッチブラックも色々な傾向があるのでいきなり使うのは怖いところもあるが、コミュニケーションを良くして、事情を印刷会社に伝えてCMYKの値の提案を受ければ良いのではないか。


ツッコミ待ち


逆にあまりブログなどでツッコんでいる人が少なくて、「これはマズイ」と思いブログ記事を書きました。
皆さんも書こう!


長くなったので、続きは別のエントリーにします。




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笹川純一・jdash2000

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