Illustratorのバージョンダウン保存をしたら、バージョンダウンしたバージョンで開いて「別名で保存」しないとBridgeでの表示がおかしくなる


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概要 ▶ Adobe Bridgeのバージョン表記はIllustratorの仕様で不正確になることがあります。
Illustratorのバージョンダウン保存をしたら、バージョンダウンしたバージョンで開いて「別名で保存」しないとBridgeでの表示がおかしくなる

Illustrator使いの人で、知っている人は知っているのでしょうけど、えっそうなの?という事例があったので紹介します。


Adobe BridgeではIllustratorファイルを選択すると「アプリケーション」の項目に保存したIllustratorのバージョンが表示されます。

Illustrator CCからIllustrator CS6へバージョンダウンをした後に、そのファイルをIllustrator CS6で開いて保存しても、Bridgeでの「アプリケーション」の項目が「Illustrator CS6」にならないで、Illustrator CCのままになるというものです。


Bridgeの「アプリケーション」の項目を見て、バージョンを判定している方もいるでしょう。

この問題は「アプリケーション」の項目の信頼性にも関わるものです。


以下で実例を紹介します。

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問題が発生する実例

まずIllustrator CCを開きます。


今回はいわゆるIllustrator CC 2018(Illustrator CC 2017年10月リリース)を使います。

20171220-Illustrator-Version-Down-04



Illustratorでレイアウトを作成します。

20171220-Illustrator-Version-Down-05



ちなみにこのファイルをAdobe Bridgeで選択すると、ファイルプロパティの「アプリケーション」の項目はAdobe Illustrator CC 22.0になります。

20171220-Illustrator-Version-Down-09



メニューから「ファイル」→「別名で保存」を選択します。

20171220-Illustrator-Version-Down-06



「Illustratorオプション」のダイアログで「バージョン」を「Illustrator CS6」に設定して保存します。

20171220-Illustrator-Version-Down-07



ちなみにこのファイルをAdobe Bridgeで選択して「ファイルプロパティ」の「アプリケーション」の項目を見てみるとAdobe Illustrator CC 22.0のままで、保存に使用したバージョンになっています。


個人的には「Illustrator CS6」になって欲しいですが、あくまで使用したバージョンという意味ではこれが正解でしょう。

20171220-Illustrator-Version-Down-10



保存したIllustratorファイルをIllustrator CS6で開きます。

20171220-Illustrator-Version-Down-08



文字を追加して、少し位置を変更しましょう。(編集は文字の編集でなくて他のことでも構いません)

20171220-Illustrator-Version-Down-11



メニューから「ファイル」→「保存」を選択して上書き保存します。

Illustrator CS6で保存ができました。

20171220-Illustrator-Version-Down-12



このファイルをAdobe Bridgeで選択して「ファイルプロパティ」の「アプリケーション」の項目を見てみると、Illustrator CS6で保存したにもかかわらず、バージョンが変わってなく、最初の保存に使ったアプリケーションのバージョンのままになっています。


Illustrator CS6で開いて保存したのにIllustrator CCと表示しているこの項目は何を表示しているのでしょうか。整合性が取れてなく謎です。


以上が今回の問題の実例です。

20171220-Illustrator-Version-Down-13



解決方法

Adobe Bridgeでバージョンの表記が変わらない問題の解決方法はバージョンダウンしたバージョンのIllustratorで開いて「別名で保存」です。


先程のIllustratorファイルをIllustrator CS6でメニューから「ファイル」→「別名で保存」を選択します。

20171220-Illustrator-Version-Down-14



「Illustratorオプション」ダイアログで「バージョン」を「Illustrator CS6」にして保存します。

20171220-Illustrator-Version-Down-15



すると、Adobe Bridgeの「アプリケーション」の表示が「Illustrator CS6」に変更されます。

20171220-Illustrator-Version-Down-16



なお、この仕様は以前かららしく、上記のファイルをIllustrator CS4にバージョンダウンした後に、Illustrator CS4で「別名で保存」ではなく「保存」したら、Adobe Bridgeのアプリケーションの表示は変わりませんでした(Illustrator CS6のまま)。



このため、DTPでバージョンダウンして保存して、バージョンダウン先のバージョンで開いて再度保存するときは、必ず「別名で保存」をすることを心掛けてすれば、DTPの現場が混乱することはないでしょう。

(普通は何も手を加えないから「保存」ができずに「別名で保存」するのでしょうけど、バージョンダウン後に作業したときには要注意ということで)



関連情報

Adobe Bridgeのアプリケーションの項目の情報はIllustratorファイルに含まれるXMPのCreatorToolを表示しているそうで、「別名で保存」をしないと、この項目が書き換わらないみたいです。

「保存」の時の処理の簡略化のためにXMPのCreatorToolの書き換えをしないみたいですね。



ものかのさん、情報ありがとうございました。




それでは、よいIllustratorライフを。



バージョン判定アプリ

Macならものかのさん作成のGlee Aiが良いのでは。


Windowsはどのアプリがいいのでしょうかね。

以下のファイルバージョンチェックアプリだと、Illustrator CC→CS6にバージョンダウン保存した直後のファイルを判定すると、保存・作成がIllustrator 16と表示される。(作成はIllustrator 17になって欲しいところ)

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