概要 入稿されたデータと印刷前のデータ(製版データ)の整合性を確認する検版という作業が印刷工程にあります。その工程についてひと言。

20140406-印刷データのウェブ校正の様子-02

というわけで今更ですが、2014年3月1日に東京で開催されたDTPの勉強会第12回に参加したのでちょっと感想などを。


森脇さんのセッション「検版と出力見本」の中で仕込みでちょっと話をさせて頂きました。


検版とは私は社内では読んでいませんが、会社のデータ入稿では入稿されたデータと出力が同じかどうかを確認を行っています。

お客様から、データと違う形式で出力見本を頂き、印刷データと整合性があるかを確認しています。これは直接会うことができないお客様が多いため、お客様がどのような環境で確認しているか分からないため、なるべくお客様の見ている環境に近い物をお送り頂いております。(紙に印刷した出力見本>スクリーンショット>アプリから書き出されたJPEGの順に整合性が高いと考えています)

また、データは様々な要因でうまく印刷できない場合があります。RIP(リップ)という印刷データを刷版に焼き付けるためのデータ(製版データ)に変換するソフトがあるのですが、そのRIPの性能やバグによって、印刷データが正しく出力されないことがあるのです。

そうした、印刷会社側のエラーも出力見本と印刷データを比較することで発見することができます。





●最近はウェブ校正ってありますよね?

最近の印刷通販ではウェブ校正という機能も最近普及してきました。

20140406-印刷データのウェブ校正の様子-01

ウェブ校正というのはデータをRIP処理行ったものを画面表示して、入稿した人が出力イメージと同じかどうかを確認して、「OK」を出すシステムです。

私の勤めている会社でも、データ入稿の一部ではそのシステムを導入しており、お客様に確認して頂いて承認を得て処理を進めています。

このウェブ校正のシステムは非常に合理的なシステムです。今後は更に導入が進んでいくことでしょう。

メリットは多くあります。

  • 印刷前にRIPされたデータを見れることで、安心して作業が進められるということ。
  • RGBなどのカラーは印刷前にCMYKカラーに変換された状態を確認できるので、届いてから色調が思った感じではなかったといった行き違いがなくなること。
  • 誰かが校正するのではなく、自分が確認するので自分のペースに合わせて作業進行されること。


ではデメリットがないのかというと、ないことはないですという感じです。割り切ってしまえば無視できます。

  • 理解せずにOKを押した瞬間に入稿者の責任になる(原則的には入稿者の責任なのは校正なしでもそうなのですが)。
  • 白のオーバープリントを代表とするオーバープリントの設定エラーなどを気がつかない恐れがある。
  • RIPのエラーで印刷データの意図と異なる状態になっていて、気づかずにOKを押すと入稿者の責任になる。
  • データ上で裁ち落としが少ない場合でも裁ち落としの意味を正確に理解していないとOKを出してしまって、後工程であまり良くない結果になる。
  • 入稿者と制作者が同じだと、明らかな記述の間違いに気がつきづらい。
  • 自分が校正しないと、作業が進まない。

原則的にはデータを作成した方の責任なので、データなりに出力されていれば印刷する印刷会社が責任を感じることはありませんが、誤ったまま印刷をして、印刷物としての役割を果たさずにゴミになって捨てられるのは、個人的にも好きではありません。会社も同じようなことを言っていますが、一般人からしたら当たり前の感覚だと思います。

品質目標

弊社は複合価値を有する印刷物を社会に提供し、自社の製造工程はもとより、お客様が一度も使うことなく破棄する印刷物は一切作らず、作らせないという倫理と規範を確立し、社会と連動した全体最適を考慮した品質経営を行うことを目標とする。

品質方針|品質・環境|印刷会社なら吉田印刷所

なので、会社でのデータ入稿のフローでは、もしお客様から出力見本を頂けない場合でも、念のため紙面上の体裁や情報をザックリと見ています。イベント日など は非常に重要なので確認も行っています(文字校正に類する作業で間違いを発見するのは人力なので、サービスとして明確にしていませんが…)。


出力見本と印刷データを人力で比較して確認する方法は確かに前近代的ではありますが、第三者の目が入ることで守られることがあるも知って頂ければ幸いです。


それでは。


●関連ページ

なお、次回開催は「今更聞けないInDesign」をテーマとして、6月7日に開催されるそうです。



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ブログ著者

笹川純一・jdash2000

名前:(Google+のプロフィール)

ケータイ好き。ガジェットが好きでiPhoneやらAndroidなどを所有。Surface Pro 2も持っている。

お仕事は印刷会社で営業・広報活動・DTPオペなどをしています。要は何でも屋さんです。最近は印刷関連より、自社のウェブサイトを制作するお仕事がほとんど。使用しているCMSはMovable Type。

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